相続対策は何から始める?初めての相続準備ガイド

「そろそろ相続のことを考えないといけないけど、何から手をつければいいの?」
そう感じている方は、決して少なくありません。

相続対策を初めて考えるとき、「難しそう」「自分にはまだ早い?」と感じて、後回しにしてしまう方も多いようです。
しかし実際には、早めに準備を始めることで、ご家族への負担を大きく減らすことができます。

この記事では、相続対策を初めて検討する50〜70代の方に向けて、
「なぜ相続対策が必要なのか」
「具体的に何から始めればよいのか」を、分かりやすくご説明します。

専門用語はできるだけかみ砕いてお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

相続対策とは?まず基本をおさえよう

「相続対策」とは、亡くなった後に財産をスムーズに引き継ぐための事前準備のことです。
具体的には、次の3つを目的として行います。

  • 相続税の節税・軽減(財産が多い場合に特に重要)
  • 財産分割のトラブル防止(家族間の争いを未然に防ぐ)
  • 手続きの円滑化(残された家族の負担を減らす)

「うちは財産が少ないから関係ない」と思われる方もいますが、相続対策は富裕層だけのものではありません。
預貯金・不動産・保険など、ごく一般的な家庭でも、早めに準備しておくことでご家族の安心につながります。

なぜ相続対策が必要?放置するとどうなる?

相続対策を何もしないまま亡くなると、残されたご家族はさまざまな課題に直面することがあります。

遺産分割でもめるケースも

遺言書がなければ、相続人全員で「誰が何を受け取るか」を話し合う必要があります(遺産分割協議)。
意見が食い違うと、場合によっては家族間の関係が悪化することもあります。
実際に家庭裁判所に持ち込まれる相続トラブルは年々増加しており、その多くは「それほど財産が多くない家庭」で起きています。

相続税の申告・納付は10ヶ月以内

相続税が発生する場合、亡くなった日から10ヶ月以内に申告・納付が必要です。
この期間中に財産の調査・評価・協議・申告を行わなければならず、事前準備がないと家族に大きな負担がかかります。

認知症になると手続きが複雑になる

判断能力が低下した後では、生前贈与や遺言書の作成が難しくなります。
できる限り判断能力のあるうちに準備を進めることが、対策の基本です。

相続対策を初めて始めるなら:4つのステップ

「何から始めたらいいか分からない」という方に向けて、初めての相続準備を4つのステップでご紹介します。一度にすべてを行う必要はありません。できることから少しずつ進めていきましょう。

STEP内容
STEP 1財産の棚卸し:何がどれだけあるかを把握する
STEP 2家族構成と相続人の確認:誰が相続人になるかを理解する
STEP 3遺言書の検討:財産の分け方の希望を残す
STEP 4専門家への相談:税理士・FP・司法書士などと連携する

STEP 1 財産の棚卸し

まず、自分の財産を一覧にまとめてみましょう。
預貯金・不動産・株式・生命保険・借入金(負債)なども含めて整理します。
「エンディングノート」を活用すると、家族へ情報を伝えやすくなります。

STEP 2 相続人の確認

法律では、誰が相続人になるかが定められています(法定相続人)。
配偶者・子ども・親・兄弟姉妹など、ご家族の状況によって相続人の範囲と取り分が変わります。
まずは自分のケースを確認しておきましょう。

STEP 3 遺言書の検討

遺言書は「特定の人に財産を残したい」「トラブルを防ぎたい」場合にとても有効です。
自筆証書遺言・公正証書遺言など種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。
どの方法が自分に合うかは、専門家に相談しながら検討するのがおすすめです。

STEP 4 専門家への相談

相続税の試算や節税策、遺言書の内容など、個別のケースによって最適な対策は異なります。
税理士・FP(ファイナンシャルプランナー)・司法書士・弁護士などの専門家に相談することで、自分の状況に合った準備が進められます。

主な相続対策のメリット・デメリット比較

相続対策にはいくつかの方法があります。一例として、代表的な3つの対策のメリット・デメリットをまとめました。

対策の種類メリットデメリット・注意点
生前贈与生きているうちに財産を渡せる節税効果が期待できる場合も年110万円の基礎控除を超えると贈与税が発生7年以内の贈与は相続財産に
加算される場合あり
遺言書の作成財産の分け方を自分で決められるトラブル防止に有効内容が不明確だと無効になるケースも定期的な見直しが必要
生命保険の活用受取人を指定できる相続税の非課税枠を活用できる保険料の負担が発生プラン選びは慎重に

※上記はあくまで一例です。どの対策が適しているかは、財産の内容・家族構成・税制の状況によって異なります。
専門家への確認をおすすめします。

よくある質問(Q&A)

相続対策はいつ始めればいいですか?

「早ければ早いほど良い」というのが基本的な考え方です。
特に生前贈与は長期間にわたって行うほど節税効果が高まるケースがあります。
また、認知症などで判断能力が低下すると、遺言書の作成や贈与などの手続きが難しくなります。
「まだ早い」と思っていても、50代・60代のうちから少しずつ準備を始めることをおすすめします。
何から始めればよいか迷う場合は、まず財産の棚卸しと専門家への相談から取りかかるのが一つの目安です。

財産が少なくても相続対策は必要ですか?

はい、財産の多い・少ないに関わらず、相続対策は必要です。
相続税が発生しない場合でも、財産の分け方を決めておかないと家族間でトラブルになることがあります。
たとえば、自宅不動産と預貯金しかない場合でも、「誰が家を引き継ぐか」「どう分けるか」で意見が食い違うケースは珍しくありません。
金額の大小にかかわらず、ご家族が困らないための「道しるべ」を残しておくことが相続対策の本質といえます。

遺言書と生前贈与、どちらから始めればいいですか?

どちらが先かは、ご家族の状況や財産の内容によって異なります。
一般的には、まず「財産の棚卸し」と「相続人の確認」を行い、全体像を把握してから判断することをおすすめします。
遺言書は比較的早めに作成しておく方が安心ですが、内容は定期的に見直すことが大切です。
生前贈与は長期的な計画が必要なため、税理士やFPと相談しながら進めるのが効果的です。
「どちらが向いているか」は個別のケースによって大きく変わるため、まずは専門家に全体像をご相談ください。

相続税はいくらかかりますか?

相続税は「基礎控除額」を超えた財産に対して課税されます。
基礎控除額は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」で計算されます。
たとえば、法定相続人が2人の場合、基礎控除は3,000万円 + 1,200万円 = 4,200万円となります。
財産の合計がこの額以下であれば、原則として相続税はかかりません。
ただし、財産の評価方法や各種控除・特例の適用によって実際の税額は大きく変わります。
正確な試算には専門家への相談をおすすめします。

相続対策はどんな専門家に相談すればいいですか?

相続対策に関わる専門家は複数います。
節税・税務申告は税理士、遺言書の作成・登記は司法書士、法的なトラブル対応は弁護士、家計全体のライフプランを含めた総合的な相談はファイナンシャルプランナー(FP)が窓口として適しています。
複数の専門家が必要な場合、まずFPに全体像を相談し、必要に応じて各専門家に繋いでもらう方法もあります。
「誰に相談したらいいか分からない」という段階でも、FP事務所に気軽に相談してみてください。

まとめ:相続対策は初めての一歩が大切です

今回は、相続対策を初めて考える方に向けて、基本的な知識と準備の進め方をご紹介しました。大切なポイントを振り返ると、次のとおりです。

  • 相続対策は「節税」だけでなく、家族のトラブル防止・手続きの円滑化も目的
  • 財産の多い・少ないにかかわらず、早めの準備が家族の安心につながる
  • まずは「財産の棚卸し」と「相続人の確認」から始めるのがおすすめ
  • 生前贈与・遺言書・保険など、どの対策が適しているかはケースによって異なる
  • 相続対策は初めて行う場合でも、専門家に相談しながら一歩ずつ進められる

「自分の場合は何から始めるべきか?」「うちの財産だと相続税はかかる?」など、気になることがあればぜひ専門家にご相談ください。相続対策 初めての方でも、丁寧にサポートいたします。

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